妖のシャベル 〜精神感応〜
我が家の薄暗い物置き場にそれはあった。
今思えば、私はどうやら、インテリジェンスシャベルに精神を乗っ取られているっぽい。ガーデニングの知識はあっても興味はあまりなかった。
この物置でうっかり握ってしまったシャベルは、オットの祖父の愛用品で、彼の家には、100個の植木鉢と温室があった。筋金入りのガーデナーだったのだ。
嫁や…嫁や… 植木鉢にお花を植え 畑を作るのだ… そのシャベルが お前を導いてくれるであろう… 嫁や… 励むが良い… by極楽の祖父
妖刀村正ならぬ、妖のシャベル。
爺ちゃん、畑も残して欲しかったー。